会社設立初期は、事業の基盤を固める重要な時期ですが、設立時ならではのさまざまな法的な問題に対処しなければなりません。
本記事では、会社設立時に顧問弁護士を利用するメリットについて解説します。
会社設立時の法的な問題
会社を設立する際には、多岐にわたる法的な問題が存在します。
会社形態の選択
株式会社、合同会社など、どの会社形態を選択するかによって、設立手続き、税制、経営の自由度、責任の範囲などが異なります。
一例としては、株式会社は社会的信用度が高く、資金調達の方法も幅広いため、将来的に投資家からの出資や上場を目指す企業には適しています。
ただし、取締役会や株主総会といった機関設計が必要になり、運営コストや手続き面での負担は大きくなります。
一方で合同会社は、設立費用が比較的安く、経営の自由度が高い点にメリットがあります。
役員任期の制約がなく、出資者=経営者という形を取りやすいため、少人数で機動的に事業を行いたいベンチャーやスタートアップに適しています。
それぞれのメリット・デメリットを理解し、事業内容に合った形態を選ぶ必要があります。
定款の作成
会社の基本的なルールを定める定款は、会社の事業目的、会社の商号、本店所在地、資本金、役員の構成などを記載する重要な書類です。
もっとも、法律上定款に必ず記載しなければならない事項が欠けると定款が無効になってしまい、最悪の場合、設立無効の訴えを提起され、会社の設立自体が無効と争われるリスクがあります。
さらに、将来の事業展開を見据えた内容になっているかなど、専門的な視点での検討が不可欠です。
許認可の取得
事業内容によっては、許認可が必要となる場合があります。
必要な許認可を事前に確認し、取得手続きを進めなければ、事業を開始できません。
契約書の締結などによる体制の整備
取引先との契約書、従業員との雇用契約書、秘密保持契約書など、事業活動を行う上でさまざまな契約書が必要となります。
特に重要な体制整備としては、従業員を雇用する場合の労務管理体制の構築があります。
就業規則の作成、労働条件の明示、社会保険・労働保険の手続きなどをミスなく行う必要があります。
会社設立に際して顧問弁護士を利用することで受けられるサポート
会社設立時に顧問弁護士を利用することは、法的なサポートを受けられるだけでなく、事業の安定と成長に大きく貢献します。
顧問弁護士は、会社設立の初期段階から、以下のようなサポートを提供します。
定款作成・登記
会社の根幹となる定款の作成において、法的な要件を満たしつつ、将来の事業展開を見据えた最適な内容となるようアドバイスします。
また、設立登記手続きについてもスムーズに進められるようサポートします。
契約書作成・リーガルチェック
取引先との売買契約書、業務委託契約書、秘密保持契約書など、さまざまな契約書の作成、レビューを行い、自社に不利な条項がないか、リスクがないかなどを検討します。
これにより予期せぬ損失や紛争発生のリスクを軽減することができ、安定した事業展開へとつなげられます。
顧問弁護士へ相談するメリット
問題ごとに都度弁護士に依頼するスポット依頼とは異なり、顧問弁護士へ相談することには以下のメリットがあります。
スピーディーな相談対応
顧問契約を締結していれば、何か問題が発生した際に、すぐに弁護士に相談できるという安心感があります。
顧問弁護士は、会社の事業内容や状況を継続的に把握しているため、問題発生時に一から説明する手間が省け、迅速かつ的確なアドバイスを得られるからです。
一般的なスポット依頼の場合、問題が発生してから弁護士を探し、相談し、状況を説明するまでに時間がかかります。
その間に問題が深刻化してしまうリスクがありますが、顧問弁護士がいれば、そのようなタイムラグをなくし、早期解決につなげることができます。
時間とコストの削減
顧問弁護士を利用することは、結果的に時間とコストの削減にも繋がります。
法的な問題は専門性が高く、自分で調べようとすると膨大な時間と労力がかかります。
顧問弁護士がいれば、その手間を省き、事業に集中することができます。
誤った対応をとることに起因するリスク回避
法的な知識がないまま誤った対応をしてしまうと、後から訴訟に発展したり、多額の損害賠償を請求されたりするなど、かえって大きなコストが発生する可能性があります。
顧問弁護士から適切なアドバイスを受けることによって、このようなリスクを回避し、結果的にコストを削減できます。
まとめ
会社設立の初期段階は、事業の基盤を築く上で非常に重要な時期であり、同時に多くの法的リスクが潜んでいます。
顧問弁護士は、定款作成や契約書レビューといった設立時の手続きから、労務管理、知的財産保護、そして万が一のトラブル発生時の迅速な対応まで、さまざまなサポートを提供します。
顧問弁護士を利用することに興味のある方は、澁谷・坂東法律事務所までご相談ください。






