契約書は相手側と交わした契約の内容を明記した重要な書類です。
法律上は、契約は双方の同意があれば成立しますが、その証拠書類がなければ後でその時の事実関係を確認することができないため、事前にチェックし、押印するまで慎重に検討する必要があります。
今回は契約書のリーガルチェックを弁護士等に依頼するメリットとその重要性について説明します。
■ リーガルチェックを依頼するメリット・重要性
メリット①トラブルを未然に防ぐことができる
契約内容によってはトラブルにつながりかねない契約内容になっている可能性があります。
様々な契約書があるため、一概に言うことはできませんが、例えば以下のようなケースが想定されます。
(1)雇用契約書
労働条件通知書も兼ねた雇用契約書の中に法律上絶対に記載しなければならない「労働契約期間」が明示されておらず、有期契約なのか無期契約なのかわからない。
(2)業務委託契約書
業務に応じた単価等が設定されておらず、あいまいな内容となっている。
(3)業務提携契約書
業務提携を行う範囲があいまいで、業務上必要となる可能性の高い会社の機密情報の提供等についても明記されていない。
弁護士に依頼することで、このようなケースを未然に防ぐことができます。
メリット②不利な契約になっていないか見抜くことができる
契約書の内容をよくチェックしたとしても、法律用語がわからなかったり、関連する法律の知識がない方は、多くいらっしゃるかと思います。
特に相手側から契約書を提示された場合には、自身にとって不利な条件や法律違反の条件が入っている可能性もあります。弁護士にリーガルチェックを依頼することで、そのようなケースを防ぐことができます。
メリット③今後を見通した契約書を作成することができる
契約書の内容を工夫することで、今後発生しうる事項にも対応した契約書を作成することができます。
例えば、業務委託契約書の場合には、今後の業務内容の変更に備えた契約書を作成することで、業務内容の変更時に再び手間をかけて契約書を作成する必要がなくなります。
■ リーガルチェックの依頼方法
リーガルチェックを依頼する場合には、弁護士側もご相談者様の方針や背景をしっかりヒアリングしたうえで対応する必要があります。単なる一般的な法律のチェックだけであれば簡単ですが、ケースに応じた契約書としてチェックすることが重要です。
まずは、相手から提示された契約書や関係する書類等をご用意の上、状況をまとめて弁護士にご相談ください。その際に、費用やスケジュール感をお伝えいたします。
リーガルチェックは会社のリスクをコントロールするためには非常に重要な業務です。少しでも不安がある場合には、弁護士までご相談ください。
契約書のリーガルチェックの重要性
会社の経営相談が提供する基礎知識と事例
会社の経営相談が提供する基礎知識と事例
-
助成金と補助金の違いや特徴
会社を運営していくうえで、大切なのが資金の問題です。 資金のやりくりをするために補助金や助成金の申請を...
-
労務管理
労働紛争を防ぐために、大切なのが労務管理です。会社の規模にもよりますが、人事部や総務部が労務管理・労働...
-
民事再生とは?メリット...
経営状態が悪化した企業が再建を試みる場合、民事再生を活用することが考えられます。 もっとも企業の...
-
雇用契約
雇用契約(労働契約)は従業員が会社に労務の提供をすることを約束し、会社がその対価として賃金を支払う契約...
-
少額債券の回収
60万円以下の少額債権の回収でお困りの場合、少額訴訟手続きという手段を講じることで問題解決を図ることが...
-
企業法務
食品の偽装表示や自動車のリコール隠しなどに代表されるように、昨今、企業の不祥事が企業内部からの通報(内...
-
会社設立の方法
会社を設立する際には、会社の種類を選択するところから始まります。 日本には現在、5種類の会社が存在し...
-
労働災害
労働災害とは、労働安全衛生法によれば、「労働者の就業に係る建設物、設備、原材料、ガス、蒸気、粉じん等に...
-
パワハラ
パワハラとは、「パワーハラスメント」の略で、厚労省が示した定義によれば、「同じ職場で働く者に対して、職...
よく検索されるキーワード
-
クレーム対応に関するキーワード